赤茶色の地層が露出した世界最大の渓谷。 地殻変動による隆起と、コロラド川の浸食作用によって削り出された地形で、かつて、この地は海と陸を繰り返していたと言われています。
長さは東京から盛岡に匹敵する446km、幅は6~29km、谷底と崖上の平均深さは1200m、最深部は1800mもあります。 地層は11層あり、20億年分の地球の歴史が刻まれています。
とんがり屋根と白壁の家が集まる独特な街並み。 登録名は、「アルベロベッロのトゥルッリ」。 アルベロベッロはイタリア南部の地名、トゥルッリはとんがり屋根の家(トゥルッコ)の複数形です。 ひとつの屋根に平らな石を何層にも積み重ねて造られた、ワンルームのようなイメージの家が建ち並んでいます。
16~17世紀の開拓農民用の住居でした。 当時の領主は、家の数に対してかかる税金をごまかすために、国の役人の視察のたびにすぐに解体できる家づくりを指示していました。 屋根を壊してこれは家ではないと主張するためです。 農民はその後また家を建てる、解体と建設をくり返すために考えられた、石を重ねただけの簡単な造りの住居なのです。家の最頂部の飾り石には様々な形があり、これはトゥルッコ職人が自分が造った家を見分けるために付けたようです。 アルベロベッロは、人々の苦難の末に築き上げられた町です。
登録名称は、「ユングフラウ、アレッチ、ビーチホルン地域」という自然遺産です。
ユングフラウ三大名峰とアレッチ氷河は、まさに自然が作り上げた巨大芸術です。エーデルワイスなどの高山植物も広範囲に繁茂しています。 レトロな登山電車の車窓からの景色も楽しそうですね。
ユングフラウは、ユングフラウ山地の最高峰で標高は4158m、アイガー(3975m)、メルヒ(4107m)とともにオーバーラント三山と言われています。 アレッチ氷河は長さ22km、深さ1km。 景観がヨーロッパの文学や芸術を触発したことも評価されているようです。
広場に建つ、鐘楼(ピサの斜塔)、大聖堂、洗礼堂、墓所回廊などの建築群を含めた、「ピサのドゥオモ広場」として、世界遺産に登録されています。
鐘楼は、1173年に建築工事が始まり軟弱地盤のせいで着工当初から傾き始め、完成までに約200年かかっています。 8階建て、高さ55m、円筒形の外径は約20m、内径は約4.5m。オリジナルの設計は100mくらいの高さでしたが変更され、世界で最も有名な「不同沈下の事例」として今の姿を保っています。地質学者によると、あと300年は倒れる危険がないという見解が示されているようです。
「北に開く家」(長野県松本市、2004年) 【住宅紹介118】
隣地からのプライバシーを守り、落ち着いた住環境を確保するために”中庭”をつくり、この家は南方向に背を向けています。 そして居間・食堂の開放部は、北と東方向に開いています。
白い大きな自立壁に映し出される光と影は、時間帯によって形を変えながら移動し、そこに反射する光により室内は相当明るくなります。南からの直接的な陽射しだけでなく、反射光の効果的な活用によっても豊かな空間をつくることができます。
動く”光と影”によって、時間の流れや季節のうつろいを感じながら暮らせる家になりました。
この家は、第7回長野県建築文化賞/住宅部門/優秀賞 を受賞いたしました。 その時の現地審査には、建築家の伊東豊雄氏と古谷誠章氏に来ていただき、設計のコンセプトについての意見交換をさせていただきました。
「すまいの手引き vol.51」(新建新聞社)という建築雑誌が発刊になり、設計監理でお世話になりました 「らせんの家」(松本市、2011年竣工)が掲載されています。
表紙にも写真が使われています。4層のフロアーが”らせん状の動線”を描きながら緩やかに連なっている住まいです。1階の食堂と中2階の居間を結ぶ”大階段”は、家族や来客が思い思いの時間を過ごす場所としての機能を果たしています。
世界遺産「屋久島」。 鹿児島県南部に位置し、周囲130kmでほぼ円形の日本で7番目に大きな島です。1000mを越す山々もあることから低地は亜熱帯気候でありながら高地は亜寒帯に属し、九州から北海道までの植生が垂直分布していて、まさに日本の植生の縮図と言われています。
樹齢数千年の屋久杉の森が生み出す美しい自然景観と、世界でも珍しい動植物の分布が大きな特徴で1993年、白神山地とともに日本ではじめて自然遺産として世界遺産に登録されました。
写真はコケの神秘的な森が広がる白谷雲水峡です。雨が多く標高600m以上の森林は湿度が高いため、地面から幹の上までがコケで密に覆われ、本土では地上に生える植物も木の上に着生している珍しい現象が起きています。
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